• もの忘れ診察 問診表

認知症とは、「脳の病気や障害など様々な原因により、認知機能が低下し、日常生活全般に支障が出てくる」疾患の総称です。厚労省の統計によると日本における認知症患者数は600万人を超え（2020年の推計）、2025年には約700万人（高齢者の約５人に１人）が認知症になると予測されています（下表）。認知症の最大の危険因子は加齢で、年をとるほど認知症になりやすくなるため、全国平均より高齢者率の高い十勝地方では、特に認知症に向けた取組が重要になると思われます。

このような十勝地方における認知症の現状を鑑み、専門性の高い認知症診療を提供する目的で、当院に「もの忘れ外来」を開設することにいたしました。早期発見、早期治療の原則は認知症についても同じで、早期に発見し治療することで疾患の進行を遅らせる可能性があります。また、認知症の中には早期に適切な治療を行うことで完治が可能な疾患があり、仮に治癒には至らなくとも「周辺症状」と言われるような対応に苦慮する合併症を予防できる症例も多く、早期介入の効果が期待されます。

患者さまご本人やご家族はもとより、医療機関や施設などからのご相談にも出来るだけ迅速に対応いたしますので、少しでも気になることがあればお気軽にご相談下さい。

認知症学会専門医・指導医
認知症サポート医
認知症予防専門医
認知症診療医
山田　英孝

• 少し前の出来事を忘れる
• 同じことを何度も言う・聞く
• 約束や病院の受診日を忘れるようになった
• 薬の飲み忘れや間違いが増えた
• 昔から知っている人の名前が出てこない
• 日付や曜日が分からなくなる
• 慣れた道で迷うことがある
• 運転のミスが増えた
• 料理の段取りが悪くなった
• 趣味や好きなことに興味を持てなくなった
• ぼんやりしていることが増えた
• 些細なことで怒る

（表）認知症の人の推定人数・有病率の将来予測
（内閣府「平成29年度版高齢社会白書」より）